AIが英語ディベートで人間を打ち負かす。今後、人間の仕事はAIに奪われるのか?

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今年6月、ついに、AIが人間の討論相手に、ディベートで勝利を収めました。

お題は「政府は宇宙開発に助成金を出すべきか」

・・・むずかしすぎです(゜_゜)

こんな高度な問題に、AIは討論相手の主張を冷静に聴き、解析し、反論したのです。

そしてオーディエンスたちは、なんと、AIの主張のほうが説得力がある、と判断しました!

これは、何を意味しているのでしょうか?

近い将来、人間はAIに説得され、判断してもらうことになるのでしょうか。

英語ディベートで起こったこの驚愕の出来事とその意味、解説していきますね。

IBMのAI開発の歴史

ディベートで人間に勝ったAIは、IBM社が開発したProject Debaterという名前です。

IBMの研究者がディベートできるAIシステムを作り出したのは2012年のこと。2018年になり、技術は大きく進歩しました。

ですが以前から、IBMのAI開発は進んでいました。

今から20年ほどまえ、「AIがチェスで人間に勝った!」っていうニュースが話題になりましたよね。(このニュースにどう感じたかで、世代がばれますね^^)

このAIの名前は、「ディープブルー」

さらに2年前、こんどは、IBM WatsonというAIがクイズ王に勝ちました。

そして今回のディベートにおける、Project Debaterの勝利です。

ちゃくちゃくと、AIの進化が進んでいます。

そしてもちろん、チェスやクイズと比べて、ディベートの難易度はかなり高いです。

というのも、実際にその場で、論理を組み立てなければならないからです。

これまでのものが「事前に情報を組み入れる」というシステムであったのに対し、Project Debaterは、事前に情報の準備をしない点が大きな違いだそうです。

Project Debater が自ら情報を選択して、主張を組み立てているのです。

ディベートする人口知能 Project Debater

では具体的に、どんな議論が展開されたのか。

IBMのブログから引用しますね。

ディベートのトピック:「政府は宇宙開発に助成金を出すべきか」

2016年にイスラエルで開催された全国討論大会の優勝者、Noa Ovadia (ノア・オヴァディア)氏は、地球上での科学研究への助成など、政府の助成にはよりふさわしい用途があるとして、論題に反論しました。Ovadia氏の主張を聞いた後、Project Debaterは反駁を展開し、宇宙探査がもたらすであろう技術的、経済的恩恵は、その他の政府支出にも勝る可能性があるという見方で応じました。両者の締めくくりのまとめに続き、その場でスナップ投票が行われ、聴衆の大多数が自身の知識をより豊かにしたのは人間の討論相手よりもProject Debaterの方だったと判断したということが明らかになりました。

参照元:https://www.ibm.com/blogs/think/jp-ja/ai-debate/

画像参照元:https://www.bbc.com/news/technology-44531132

実際のディベートは、BBCニュースのなかに埋め込まれた動画で、字幕付きで見ることができます。

https://www.bbc.com/news/technology-44531132

AIの声は機械っぽいといえば機械っぽいんですが、意外と美声。

話し方もおだやかで、聞きやすいです。

他にも、Project Debater が色々な人と議論している動画があります。

そのなかで、なんと、笑いをとっていたりするんです!

こちらの動画をどうぞ。

1:20あたり、人間の討論者が激しく反論しています。

それに対して・・・

参照元:https://www.youtube.com/watch?v=UeF_N1r91RQ

AIは極めて冷静に、ウィットにとんだ助言をしています。

You are speaking at the extremely fast rate of 218words per minute. There is no need to hurry.

「あなたは、1分間に218ワードというきわめて早いスピードで話していますね。そんなに急ぐ必要はないですよ。」

会場内に笑いが起こります。

この計算スピードの速さは、AIならでは。

それを生かして笑いまでとれるとは・・・意図的だとしたら、将来お笑い芸人の世界にもAIが進出していくかもしれません!!

議論もできるAIが進む先

先ほどお伝えしたとおり、Project Debater は、事前学習をしません。

チェスやクイズのように事前にきまったルールを使用するわけにはいかないからです。

ディベートという人間的な行為を行う場合、その場で人間の論理に適応し、人間が理解できる主張を伝える必要があります。

つまりAIは、より自発的に考え、判断できるように進化していっているのです。

このことの行き着く先は何か?

研修者は、AIは今後、我々人間が偏見なしにものごとを判断できるように、人間をサポートしてくれる、と言っています。

ただ現実的に、サポートというより、多くの仕事がAIに取って代わられるのでは?

って思いますよね。

まさに、その可能性もあります。

こういった事態にそなえ、「ベーシックインカム」を導入すべきと主張する人たちもいます。

【ベーシック・インカムとは】

就労や資産の有無にかかわらず、すべての個人に対して生活に最低限必要な所得を無条件に給付するという社会政策の構想。

参照元:https://kotobank.jp/word/%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%A0-188662

これは、働いているか否かにかかわらず、一定の収入を支給すべき、というもの。

社会主義のような主張ですが、ただ、実際これを導入しなければ、仕事がない人は暮らしていくことができない、という将来も予想されているのです。

まとめ:

今回、英語とはかけ離れました^^;

ただやっぱり、最新の研究は英語で進んでいるんですね。

今後、日本語でも、人間とAI,またはAI同士の白熱した高度な議論が可能になっちゃうかもしれません。

★ちなみにAIによる自動翻訳技術については、こちら。今話題のぽけとーくです。

いまでも動きが出始めていますが、色々な判例を瞬時に検索するのはAIのほうが得意。

AIが適切な議論と判断までできるのであれば、近い将来、AIが裁判官の役割までくだす、ということも起こるかもしれません。

そんなことになったら、言葉がどうこうより、私たちの暮らしは激変していますよね。

仕事の種類も大きく変わっていると思います。

これがあと数十年後におこることか、あるいはもっと先か、早いか・・・。

いろいろ、考えさせられます。

・・・ちなみにAIが最初に人間に勝った有名なチェスの勝負ですが、AIは、事前に対戦相手のデータをしっかり分析していました。

ですが、実は、AIにバグ(不具合)が残っていたそうです。

本番で、対戦相手は、自分の打つ手がことごとく読まれ、追い込まれていきました。

そのため、AIがバグによっておかしな手をうってしまったときも、

「きっとわざとこんな手を打っている!」と思ったそうです。

これが、勝負の分かれ目。

つまり最初の勝利は、バグ(不具合)がもたらしたものでした。

AI黎明期のこの冗談みたいな話、「AIを過信しすぎてはいけない」、という、今後の人類へのメッセージのようにも思えます。

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