富士ゼロックスが韓国工場閉鎖:日本と韓国の関係悪化は翻訳がまちがっていたから!?

シェアする

従軍慰安婦問題に引き続き、日本と韓国をさく事件が発生しています。

ひとつの単語の翻訳をめぐり、関係はさらに悪化。

問題になっている単語は、「募集工」

韓国政府はこれを「Forced Labor(強制労働)」させられた労働者たちとし、日本が韓国人に対して行ったことを批判。

海外の世論を集めることに成功しました。

韓国はさすが、英語やマーケティングが上手です!

そして日本は「下手だなぁ・・・」と、日本人だからこそ、せつなく感じます><

英語力が国際問題にまで影響しているこの事件、ちょっとお話していきますね。

募集工事件の背景

日本の民間企業は戦時中、韓国で人を募集し、日本で働いてもらっていました。

募集に対して、自主的に仕事に応募した人たちなので「募集工」と呼びます。

ところが最近、当時働いていた4人の労働者が日本に対して賠償金を請求。

裁判へと発展しました。

4人の労働者は休みもろくになく、最初に言われていた条件と全然違うひどい環境だった!と主張しています。

韓国政府は、この出来事を海外にアピールし、海外の世論をつかむことに成功。

そのとき、「Forced Labor(強制労働)」という単語を使いました。

Forced は、力づくで無理やりやらされた、という意味になります。

Labor は、労働。日本語にすると、強制労働。

かなり、強く、そしてわかりやすい単語です。

韓国の大法院(日本の最高裁に相当)は10月30日に、4人を働かせていた日本企業に対して、計4億ウォン(約4000万円)の支払いを命じました。

そこで、日本側では、「ちょっとまったー!!!」と抗議。

そして外務省は資料を作り、海外プレスに対して「ちょっと、これも読んで!!」と配布しました。

その資料のタイトルは、

”What are the Facts regarding Former Civilian Workers from the Korean Peninsula?” (朝鮮半島からの前民間労働者に関する事実とは)

日本側では、4人の労働者は強制労働者(Forced Laborer) ではないので、”Former Civilian Workers from the Korean Peninsula” (朝鮮半島からの前民間労働者)と表現しているんですね。

資料の内容は、日本側としては、「戦時中のことは、あのとき、解決したでしょ」という見解です。

★実際のファイルは、外務省のページからダウンロードできます。

そんな矢先、つい先日、あの富士ゼロックスが、韓国の工場閉鎖を発表しました。

「事務機器大手の富士ゼロックスは、韓国・仁川の工場を2019年3月末で閉鎖すると決めた。日本国内外で1万人を削減することを柱としたリストラ策の一環で、約180人の韓国工場の従業員の多くは解雇になる見通し。」

引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181115-00000062-asahi-bus_all

韓国で180人の従業員が職を失うことに!

同社ではこれを現在進めているリストラ政策の一環、としています。ただ、韓国政府への抗議として解釈して報じられたりもしています。

・・・と、いま、日本と韓国は、かなり関係が悪化しているのです。

実際のところ、日本と韓国、どっちが正しいの?

韓国側では、4人の労働者は「徴用工」として、無理やり徴収されて働かされたとしています。日本側では、彼らは「募集工」として、自主的に参加したとしています。

実際のところ、どちらの言い分が正しいのでしょう?

はっきりいって、戦時中のことなので、韓国の労働者たちをひどい待遇で働かせたことは容易に想像できます。

ただ、ポイントは、これが戦時中だった、ということ。

当時日本は韓国を植民地として考えていました。

戦後、日本は韓国に対して、かなりのお金を払っています。

韓国はこのお金をもとに、「漢江の奇跡」とも呼ばれる経済的な大発展をとげました。

日本政府は韓国に3億ドルの無償、2億ドルの有償支援を行った。韓国はこれを主にインフラ投資に使い、「漢江の奇跡」と呼ばれる経済発展を成し遂げた。

引用元:https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/11/post-11272_2.php

日本側としては、戦前のことは、解決したはず、という見解です。

先ほどの外務省のだした資料にも、そういった趣旨が記載されています。

そしてこれが常識的な見解ではないかなと思います。

というのも、戦時中だから許される、というわけでは決してないのですが、ああいった狂気の中で行われたことをいつまでも言い続けていては、前に進めません。

そこで、こういった場合に、国同士は賠償金を支払ったりして和解し、国交を回復していくわけです。

ただ日本側はこれを賠償金と呼ばず、「独立祝い金」としています。

謝罪していない、というところに、禍根が残っているのは事実です。

ですが韓国側は、お金を受け取っています。

今回のような裁判の場合には、韓国政府が、日本から受け取ったお金から、賠償金を支払うというのが筋ともいえます。

日本は英語力にくわえて、マーケティング能力不足

今回の事件の背景には、韓国の国内事情や過去の遺恨など、色々とあるかと思います。

ただ、日本側の英語力、そしてマーケティング力の不足にも、原因はあるのではないか、という気がします。

日本側がだした資料のタイトルは、次のものでした。

What are the Facts regarding Former Civilian Workers from the Korean Peninsula?

「朝鮮半島からの前民間労働者に関する事実とは」

外交的にはいい言葉かもしれません。

いろんな困った事態を避けるために、過激な表現を避けたり、曖昧にしたりは、必要です。

ただ一般人として感じるのは、この長く、弱い表現では言いたいことが伝わりにくい!

伝えたい事実としては、「あれは戦時中のことで、特別な事態だった!そしてその件はすでに和解しているはずだ。」ということですよね。

資料の中にそうもりこんでいるのですから、タイトルももっと短く、そしてWartime (戦時中)という単語をいれたら、伝わりやすいかもしれません。

韓国側が海外世論をつかむために、”Forced Labor”(強制労働)という極めて短く分かりやすい単語を使っているのに比べて、日本の伝え方は弱い、と感じてしまうのです

こういう弱さのために、日本は、攻撃を受けやすいのではないか・・・日本人として、悔しい気もします。

まとめ

今回は言葉の訳し方で、国同士の関係まで悪化している事件をお伝えしました。

韓国は「募集工」を Forced Labor (強瀬労働)として、日本側に抗議。

この単語がわかりやすかっただけに、日本側には悪いイメージがついてしまいました。

日本側ではこれに対し、海外メディアに外務省から資料を配布。

韓国側の主張に反論します。

ただ、その資料のタイトルはちょっとわかりにくい・・・という感があります。

韓国側が世論を味方につけることに成功するのは、英語力だけでなく、伝える力、マーケティングを心得ているから、というのがあります。

日本人として少し悔しいところではあります。

日本は英語力とともに、伝える力・マーケティング力をもっとのばしていったほうがいいのではないかって気がします。

ただ面白いのは、今回の出来事について、韓国の人で「そんないちゃもん、はっきりはねのけなきゃ。日本は昔の会津の武士のように毅然としないと、お金をどんどん取られちゃうよ。」と、日本の味方?的な発言をしている人もいるんです。

逆に、日本側でも、「やっぱり日本人は韓国にあやまらなきゃ」と、日本政府のやり方に異を唱えている人もいます。

国同士の関係が悪化している中で、韓国人が日本側をかばい、日本人が韓国側の方を持つ。

こういうのって、また、いいですね。

スポンサーリンク

シェアする

フォローする