: ふぅ・・・。熊田さん・・経営批判ですか?
: そっそんな、めっそうもないっ。
: まあ、いい。熊田くん、たしかにテストの成績がすべてではない。
君がいうように、800点をこえても、会話には苦労している者もいるかもしれない。
だが、少なくとも、英語に対する姿勢は、変わるだろう。
結果的に、全体の英語力はあがるはずだ。
テストの点数は、見えにくいものを見える化する、ひとつの指針だ。
全員で800点をめざす、と目標を具体化することで、会社方針が社内外に浸透しやすくなる。
: さっすが社長っ。
それに、熊田さんと同じ営業部の猿木(さるき)さんは、社内トップの成績で、975点でしたよね。
会議でも通訳代わりをされていたと思いますけどね。
: そう。だから、英語が話せる。だから、TOEICの点数もいい。
TOEICの点数は、実力を反映しているざますよ。
: でも、さっき言ったとおり、コンダ先生のもとで学んで800点を超えても、実力はついていないんですよ!
: あ・・・あのぅ。。。
もし、よかったら、ぼく、すこしのあいだ、ここに置いてもらえませんか?
: 部屋はどこでもよいですし、もちろん、報酬もいりませんから・・。
: そこまでおっしゃるのであれば、よいでしょう。
申し訳ないが、セミナー室はもう、コンダ先生用の部屋になっているんでね。
スーパーティーチャーにはあちらの・・まあ、物置部屋で、授業を行ってもらえますかな。
: あと、条件があります。
あなたがどういったやりかたで英語を教えてくださってもかまいません。
ですが、熊田君のTOEICの点数を、3ヶ月で800点にしてください。
: 熊田君、君がどういう方法で英語力をあげようともかまわない。
会議で困らないように、英語力をみがいてくれるのは結構なことだ。
だが私も社長である以上、自分の方針をころころ変えられないのでね。
点数目標は、達成してください。
これが条件です。
: もし達成できなかったら、どうするんですかね?おふたかた?
: スーパーティーチャーは外部からいらした先生ですからね。
しかもボランティアです。
目標達成できなかったからといって、責任をとられる必要はありません。
でも熊田君には、それなりの責任をとってもらおう。
きみは、3ヶ月で800点にならなかった場合、庶務室勤務に異動だ!!!
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